きなこなん式

初対面の人とはコーラの値段の話をしろ!

ボクはよく人にコミュニケーション能力が高いと言われる。

自分でも初対面の人と仲良くなるのは得意だなと思う。

逆にコミュニケーションに不安を抱えている人は多い。

その違いがどこにあるのかは分からない。だが、少なくともボクがなぜ得意なのかは分かっている。

それはいざという時の会話の「ストック」があるからだ。

うだうだ書いても仕方ないので、具体的に書く。

まず会話の相手を分類する。

1、ほぼ他人だけど話さないといけない
2、たまたま一緒にいる
3、ずっと仲良し
4、趣味が合う人

相手をこのように分類したら、3、4は大丈夫だ。誰だって会話が弾む。

問題は1、2である。それをどう攻略しているのか。

そして、今日のテーマは1である。その話をしようと思う。

ボクはなぜコーラの値段の話をするのか?

ボクの会話の出だしで多いのが、「最近よく思うんだけど」で、それはほぼ一人で「なぜだろう」と思っていることを口に出せるので、万能のワードなのだが、その次にいうのは「コーラって結局いくらなんだろう?」が多い。

 

小さいペットボトルが130円だったり、スーパーで2ℓが150円だったり、ロング缶が150円だったり、おしゃれな桜の缶のものが150円だったり、とにかく値段と量が=ではないのだ。

なんなんだ、このコーラってやつは。

そんなことをいうと、大抵相手は「確かに〇〇は」と話し始める。

これをボクは「集合不可思議」と呼んでいる。

つまり、みんなが無意識のうちに不可思議に思っていることを投げかければ、会話が弾むのだ。

他に例を挙げると、以下のようなものをストックしている。

・ビン、缶と入り口分かれているけど、入った先は同じごみ箱ってあれ何だろう?
・もやしの値段を考えたときに、もやし炒めって高くない?
・小西真奈美って最近見ないよね。
・ラスクって何であんなに美味しいんだろうね。

こういうぼんやりと、不思議に思っていることを投げかけることによって、とりあえず5往復ぐらいは会話が続く。

天気の話なんてありきたりな会話よりは、マシなはずである。

同じ場所にいる他人との会話

バーにくる外国人が日本の女の子に話しかける時に、大抵「なに飲んでるの?」と聞いてから会話を始めていた。きっと彼らは、どこかでそれを習うのだろう。

僕らはそんなことを知らずにモジモジしている。

でも、大人になるとそうはいかない。嫁の父親と二人きり、特に話すことのない親戚と二人きり、なんて状況が出てくる。

そんな時にボクが使うのは、その場でみんなが疑問に思っていることを投げかける方法だ。

例えば、病院の待合室であれば「全然呼ばれないですね」と言えば、会話がスタートする。

バスの待合室なら「来ないですね」であるし、親戚と二人なら「みんなどこに行ったのかな」となる。

つまり、二人の間にある共通した疑問を投げかけるのである。

これをボクは「個人間不可思議」と呼んでいる。

あまり大勢ではない。二人に間に共通する他愛もない、不思議を投げかけるのである。

それだけでとりあえず、会話は成立するのだ。

大切なのは会話の中身ではない

ボクが書いた内容がしっくりくる人もいれば、来ない人もいるだろう。

だが、肝心なことは会話を「ストック」しておくことである。

コーラの値段なんて、本当に誰にしても良い。ぼくと同じ30代後半なら、紅茶花伝と午後の紅茶の話をしてもいいかもしれない。

とにかく「大勢にとって会話が続く話」をストックしておくのだ。そして、それを相手をレイヤーに分けて、適切な会話を投げかける。

それがコミュニケーション能力が高い人と、そうでない人の違いなのだ。

くだらないことを書いた気がするが、ちょっとでも誰かの役に立てば幸いである。