現在、私は沼にいる。電子書籍沼だ。
きっかけは村上春樹だった。
彼の初期作品がいつの間にかkindleで発売されていたのだ。
何気なく見ていたらちょうど半額ポイントキャッシュバックだった。
ポイポイと
・風の歌を聴け
・1973年のピンボール
・羊をめぐる冒険
・カンガルー日和
を買ってしまった。
僕は本を読むのに本棚が無い。キリが無いからは処分してしまったのだ。こち亀も全巻あったのに。
月に10冊読むから、年に120冊、13歳からだからトータルで3240冊は読んでいるのに、手元に本が無いのだ。
本をどうやって買っていたのか
一人暮らしで自由に使えるお金があり、徒歩1分のところにブックオフがあったころ、気づいたら月に2、3万円は本を買っていた。
そんな恵まれた時期は5年ぐらいで、それ以外のお小遣いをもらっていた学生時代は、主に図書館と古本屋、その後も古本屋が多い。
古本屋の良いところは、安いところ。あとは書店には無い独特な品ぞろえ。雑多な棚。そこから宝探しをするように、本を探していた。作家で読んだり、タイトルで読んだり、表紙で買ったり、色々だった。
だが、気づいたら職場の街から、そして渋谷の駅前にも、最寄の駅にも本屋は無くなっていた。隣町のブックオフも潰れてしまった。
最後の砦は、池袋のジュンク堂と、青山ブックセンターぐらいである。代官山と二子玉川に蔦屋はあるが、一種のセレクトショップであり、あんなソフティケイトされた世界は本当の本屋ではない(だいたい梶山一騎がない!)。
つまり、本との接点がめっきり減ってしまったのである。
電子書籍で次々と復活する名作
かつては電子書籍は少なかった。欲しい本を検索すると電子化されておらず、本で買うとスペースが、、、という理由で諦めていたものが、次々と電子化され、さらに時折セールなんてやっている。
先日は「ぼのぼの」40巻が全部10円だったので、ことごとく買ってしまった。10円なんて古本屋にも無い。
そして気づいた。なんだ、こんなところに宝探しのフィールドがあったのか。
しかも、劣化しないし、共有のキンドルペーパーに入れておけば、いつか子どもが大きくなった時にも読める。
そうなった時に読ませたい作品はマンガだった。もはや漫画は文化遺産であり、親が子へと伝えるものだと思う。
一子相伝、父から子へ「おやじセレクション」を残さねばならぬのだ。
そんな気持ちで見ていたら「火の鳥」が30パーセントオフ!!!!
まさに文化遺産。買わない手はない。と思いながら2日が過ぎたが、セールが終わってしまう!!!
そして分かってしまった、僕は電子書籍を嫌いではなく、ただ安くて買える本が無いと思っていただけで、たまに安い時があるんだと。
弱虫ペダルもいま安いし。
スラムダンク、ドラゴンボール、魔太郎が来る、親から子へと伝える本がある。
いつか彼らがその価値に気づく、その日まで僕はせっせと名作漫画を集めるぞ。
あなたには子どもに残したいマンガはありますか?