成田駅で乗り換えて3駅先の下総神崎駅(しもうさこうざきえき)を目指す。
電車はまるで都心の朝のように混んでいる。
みんなが同じ駅一斉に降りる、今日は「発酵のまち こうざきの酒蔵まつり」の日だ。
2016年、人口6000人の小さな町に5万人が詰めかけるという噂のイベントに足を運んでみた。
安くて美味しい露店が並ぶ
駅から出ている無料のバスに乗り込むと5分ほどで、会場そばに到着する。
300年以上の伝統を持つ、鍋店と、前回「発酵道」のレビューで書いた発酵業界の中心地である、寺田本家という2つの酒蔵を中心に多くの露店が並ぶ。
入口近くの鍋店の蔵では無料の試飲会が開催されていた。1時間待ちだが、それだけの価値はあるだろう。
会場には大勢の人が来ていたが、中心は年配の男女。そこに交じってヒッピーっぽい、オーガニックが好きそうな長髪&チチカカのような服の人たちが混じる。
露店の並ぶ歩行者天国は巣鴨のとげぬき地蔵よりもよっぽど混んでいて、美味しそうな料理がズラリと揃っている。
僕が食べて美味しかったのは、しじみ汁と50円のどぶろく、やきいもなど。いわゆる業者の露店はほとんどなく、地元の人がやっているお店が多いせいか、全体的に安くておいしかった。
寺田本家のお蔵フェスタは日本酒好きの天国だ
このイベントの中心的な存在である、寺田本家。
そこに行くと入口で小さい試飲用のプラスチックのおちょこを渡される。
「なんだろう、これは」と思っていたら、目の前に一升瓶を持って、頭に銘柄を
書いたおじさんが現れた。みんなおちょこを出して注いでもらっている。
すぐに理解して、僕もおちょこを出して入れてもらう。サっと飲むと、なかなかクセのある味。日本酒よりも乳製品に近い感じ。
さらに進むとまたお酒の注ぎのおじさんが。こうして味わいの異なる日本酒を次々と飲む。なんだ、この素敵なイベント。みんなほろ酔いの笑顔である。しかも無料。
その先のどぶろくは1杯100円。これが酸味があって美味しい!!
度数が15度ということでズシリとくる。
ふぁ~良い気持ちだ。
そのまま蔵の裏のステージなどをふらふらする。
すると、通路で鎌倉のパン屋さん「パラダイス アレイ」が来ていた。
鎌倉行って買わなきゃと思ってたんだ。ラッキー。思わず購入。
鍋店の方で欲しかった酒蔵の米麹もゲットしたので味噌づくりもできるぞ。
まとめ
全国的な知名度はまだまだかもしれないが、現地はとんでもなく賑わってました。どこもかしこもとにかく満員。
すごい出し物があるわけでもなく、発酵まつりというほど、発酵食品一色ではないけど、とにかく安くて美味しい料理と、日本酒が試飲し放題という2つがあれば、もう満足度はマックスです。
車で来れないため、帰り道にぐったり、臨時便が出ていても、電車の本数が少ない、などの欠点はありますが、来年はもっと大人数を誘っていこうと思います。
なお、帰って食べた鎌倉のパラダイスアレイのパンは、美味しすぎました。天然酵母万歳ですね。