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緒川たまき&山田稔明トーク&ライブレポート~世界中の猫が幸せでありますように~

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2016年7月30日に 『猫と五つ目の季節』という本の出版記念トーク&ライブが開催された。

対談したのは、著者のシンガーソングライター山田稔明さんと、女優の緒川たまきさんだった。

事前予約はすぐに満席となり、ギリギリ立ち見席で入れたので行ってきたが、その内容は、以前に書いた「選曲がすごすぎる!緒川たまきがラジオで流した曲リスト&アーティスト解説」と同じように、後世に残すべきものであり、行けなかった、あるいはそんなイベント知らなかった、という緒川たまきファンのために書き残すべきものだと思った。

なにしろ1時間半のうち1時間15分は、たまきさんがしゃべってた(それ以外の15分は山田さんの歌と本の朗読)。あの内容をどこまで伝えられるか分からないが、レポートしてみたいと思う。

二人が知り合ったきっかけはソリトンのあの人だった

会場となったのは、神楽坂にある日本出版クラブ。この日はBOOK MARKET 2016が行われており、色々な出版社が自社の本を売っていた。その中のイベントの一つとして、版元であるmille booksさんの主催で開催されたのが今回のトーク&ライブだった。

山田さんは、GOMES THE HITMANというバンドのボーカル&ギター。僕は朝のテレビ番組で曲が流れていたのを聞いたことがあった。やわらかい歌声でゆったりとしたメロディーの曲を歌う人だ。

山田さんが猫を飼っていて、その猫愛を高野寛さんに語っていたところ、「じゃあ、緒川さんを紹介するよ」と吉祥寺のカフェで3人で昨年の暮れに会ったのが初対面だったという。

その後、本が出版されて、誰を対談の相手にしますか?と出版社に言われて、山田さんがたまきさんを指名し、手紙を出して快諾されたことから、この対談が実現したという。

たまきさんは「そう、古い付き合いの高野さんがね」と言っていたが、ソリトン時代を知る人には「おぉ、まだつながりがあったんだ」となるエピソードだった。

スラリとした女性が後ろから登場

会場はそれほど大きくなく、席は30人ほど。立ち見で10人ぐらいが入っていた。席の前にはギターとイスがふたつ置かれていた。左側に扉があったので、そこから来るのかなと思っていたら、いきなり後ろから歓声が上がる。

横を見ると山田さんとたまきさんが後ろから歩いてきていた。「スラリとした」という表現があるが、それはきっとこの人のためにあるのだろう、というスラリとした女性が通り過ぎていった。

前のイスに到着して二人が席に座ると、顔が見れない。しょんぼりしていると、 たまきさんが「座るとみなさんお顔が見えないですよね。たまに立ちますね」と立ちあがってくれた。いきなり優しい!

こうしてトークがスタートした。いや、ほぼたまきさんの一人語りが始まった。

猫愛全開のトークが始まった

ここからはレポート風に書くことができない。録音もできなかったし、メモもとっていなかったからだ。そのため、いくつかのエピソード。話の断片を中心に書いてみようと思う。

・初めて山田さんと会った時は、高野寛さんと3人だったが、高野さん置いてけぼりで、2人でずっと猫愛を語り合った。そして、帰り際にたまきさんはさようならの代わりに「世界中の猫が幸せでありますように」と山田さんに言ったという。それ以来、山田さんはその言葉を色々な人に言っている。

・たまきさんは、母親が猫が好きだったので、飼い猫がいて、それに加えて野良猫も集まってくるような家庭で育った。

・ たまきさんは とにかく三毛猫が好き。でも、前に飼っていたのは「さび猫」だった。このさび猫は「生まれてきてすいません」という感じの大人しい子だったが、亡くなってしまい、いまは三毛猫を飼っている。

・ たまきさんはずっと猫みたいな存在になりたかった。だから、人に「あなたは猫みたいですね」と言われると、たいていそれはネガティブな意味だが、たまきさんにとってそれは「恐れ多いこと」であり、「最高の褒め言葉」として受け取るという(ネガティブな意味で言っていることは分かっているが)。

・猫好きということで、この会場のみなさんが集まっているが、そもそも猫が嫌いな人なんていないと思っている。それは猫の魅力を知らないだけ。私は猫が嫌いだと言っていた人が変わるのを2人ぐらい見ている。

・ついつい話過ぎてしまって、時間が予定通り進まなくなった時に、たまきさんが「これはもう合宿ですね」とコメント。

・いつもは猫について語りすぎると「おかしいのでは」と思われるので抑えているが、今日はみなさん猫好きなので全開で話せる。でも、これでも少し抑えている。

・2000年ごろ、猫を飼ってない時期はキャットフードをもって近所を「猫パトロール」していた。その時にさび猫に出会った。猫パトロールの終盤でちょうどエサが手元になかったので、家に連れて帰ったら、頭のところに怪我をしていた。それ以来ずっと一緒だった。

・かつて自分が飼っていた猫が亡くなった時につらくて、つらくて、次に猫を飼う時には自分はそれなりの年齢になっているから、悲しみに耐えられるだろうと思っていたが、さび猫が亡くなった時には、大げさではなく「あなたがいなければ私が生きている意味は無い」と口に出して言った。魂の悲しみを感じた。だから山田さんの本で号泣してしまった。

・さび猫は、写真を撮るのが難しい。ある時、さび猫と公園にいたら、カップルが「かわいい~」と近づいてきて写真を撮って、撮り終わった仕上がりを見た彼女が「あれ、それほどじゃない」と言ったのを覚えている。でも、さび猫はそういうところがある。あれは失言ですね。でも、失言は誰でもするので許します。

・いま飼っている三毛猫は、動物病院のホームページで見つけた。美人で目がステキで一目ぼれしてしまった。でも、見つけた時は深夜で、しかも情報公開から10日ぐらい経っていた。「あんなかわいい子はもういないだろう」と思いながらベッドでドキドキしながら寝て、起きてすぐに動物病院におそるおそる電話したら「あぁいますよ」という返事。「今日見に行っていいですか?」と見に行ったら、写真と違ってぜんぜんかわいくない。いまさら「やっぱり止めます」と言えず、でも、100%の気持ちで受け入れてなくていいのかな、と葛藤しながら連れて帰ることにして、ゲージごと車に乗せて、10分ぐらい走って隣を見たら、あの写真で見たかわいい子がいた。きっと動物病院は犬がメインだったから、猫の扱いがよくなくて、心を閉ざしていただけ。不機嫌な顔をして、それでも飼いたいか私を試していたんだと思う。

・三毛猫は気が強い。よく「カッチーン」と怒る。でも、抱っこすると、その怒りは消える。

・夜、寝る前にウクレレで「星に願いを」を弾くと、眠そうなのびをしてくれる。最高のリスナー。

・たまきさんが紹介した猫関連の本『わが愛する猫の記』。これは文体が固いが、書いてあることは猫好きなら共感できる。

・『ゲーテの猫』。これは古本で購入した。

・私は家の玄関に常に本棚を設置している。家に帰った瞬間に自分が好きな本がある幸せが味わえる。また、どこに引っ越してもすぐに「私の家」になる。その中で 『わが愛する猫の記』と 『ゲーテの猫』はいつも一番良い場所に置かれる。

・『100まんびきのねこ』。本の一節を朗読し、この部分はまさに前に飼っていたさび猫の性格そのもの!

以上のエピソードが非常に印象に残った。

あとは文脈は忘れたけど、「猫欲」という言葉が出てきて、とても面白かった。山田さんは終始あいづち役で、たまに話すとすぐにたまきさんが自分の話にして「ついつい、ごめんなさい」と言っていたが、それもまた許せるほどの猫愛に包まれた会場だった。

その後、山田さんが猫の歌を歌い。みんなでうっとりと聞いた。

猫との日々がうらやましくなる

あっという間の1時間半が終了した。トークの最後は山田さんとたまきさんが立ち上がり、「みなさまと、世界中の猫が幸せでありますように」と言って、イベントは終了した。

終わった後に思ったのは「猫飼いたい」だった。猫との日々。それがどんなにステキなものかを伝えられた時間だった。僕はかつてmixiで「犬が嫌いで猫が好き」コミュニティにいて、よく犬の悪口を言っていたが、そんなことどうでもいい。猫がいい。

「次は合宿で」と山田さんが言ったが、本当に合宿じゃなきゃ終わりが見えない、熱い猫トークだった。

思いっきり、緒川たまきファン目線で書いてしまって恐縮だが、このイベントの素晴らしさが少しでも多くの人に伝われば幸いである。

たまきさんが紹介した本。とりあえず僕は全部買います。

『わが愛する猫の記』

『ゲーテの猫』

『100まんびきのねこ』

たまきさんも号泣した猫好き必見の一冊