YEAR

2016年

  • 2016-05-20

立川談春と古川周賢さんの対談は人材育成のヒントがいっぱいだった

「いまこいつが一番上手いんじゃないですか」と名人・立川談志にいわせた落語家、立川談春。 そんな談春が「師匠の談志に近いものを感じる」というのが、禅のお坊さんである古川周賢さんだった。   談春が談志に聞けなかったこと。それは「師匠として弟子を育てる方法」だった。   確かに談春は […]

  • 2016-05-17

ヒップホップを聞かない人におすすめしたい至高の名曲25選

なんだか先日、「初心者におすすめのヒップホップ25選」という記事がいくつかあったんだけど、僕にとっては、どれもしっくりこなかった。   その理由は、ヒップホップを知らない人に媚びているからだと思う。聞きやすい曲、曲の名前は知ってるけど、ちゃんと聞いたことが無い曲、押さえておくべき曲を並べて […]

  • 2016-05-13

村上春樹の名作短編を文鳥文庫で楽しむ

  表参道の駅から地上に出たところの交差点に「山陽堂」という本屋がある。表参道で120年続く老舗の本屋さんで、こんな本を見つけた。   この長くても16Pしかない「文鳥文庫」という存在は、先日「本フェス」で見かけたんだけど、そこにあったのは太宰の「メリイクリスマス」とか川端の作品 […]

  • 2016-05-08

江戸時代のGDPはアジアトップクラスだった~エドノミクス

さいきん地政学や経済などの視点で、日本の歴史を読みなおすという本が多く出版されている その中でも読みやすくて、発見が多かったのが「エドノミクス」だ。 江戸の大工の収入は大企業のサラリーマンレベルだった この本を読んで発見がいくつかあったのだが、その中でも面白かったのが、江戸の大工の給料の話。 本書に […]

  • 2016-05-06

年収3600万円なら明治政府に入りたい!~武士の会計簿

  この本の始まりは、作者が探していた資料を神田の古書店で購入する場面から始まる。   ずっと探していたその資料とは、猪山家という加賀藩の会計を担当していた一族の江戸時代から幕末維新を経て、明治まで続く家計簿だった。   それを丹念に見ていると一族の歴史がよくわかる。   高給取りでありながら、金遣 […]

  • 2016-04-21

最初の人類は男なのか女なのか

リニューアルして新しくなった上野の国立科学博物館に子どもと行ってきた。   素晴らしい施設だった。見せ方も斬新。わくわくがいっぱいだ。   そんな中で気になる展示物があった。   それは人間の進化の過程を段階的に見せるもので、その最初にいたのが「ルーシー」だった。 &n […]

  • 2016-04-15

上手い文章を書くために文才よりも必要なこと

人に文章を読んでもらうために必要なのは、果たして「文才」なのだろうか。 ずっとその疑問をもっていた。   自分自身、これまでの仕事で100人ぐらいのライターとやりとりをしてきた。その中で、文才があるな、と思ったのは3人だけだ。あとの97人は特に文才がある、なんて感じることない普通の文章を書 […]

  • 2016-04-14

震災を知らない子どもたち

震災のことは鮮明に覚えている。   あの余震が続く毎日。そのたびにざわつく心。   誰かが「東京の人間は被災はしてないけど、精神的には被災している」と言ったけど、やっぱりあの出来事は僕らの中に明確に刻まれている。   それって東日本の人間なら共通の危機意識だと思っていた […]

  • 2016-04-13

Huluで見たおすすめの映画、海外ドラマのランキング

  huluに加入してだいたい1年が経ったので、これまで見た映画、ドラマの中からおすすめを紹介します。 海外ドラマのおすすめベスト5   第5位 『アンダー・ザ・ドーム』 出だしは抜群に良くて、途中も悪くなかったんだけど、シーズン3から急に失速。SF色が出ちゃうと難しいのかな。打 […]

  • 2016-04-13

面白い人になれるテクニックを教えます

僕はずっと面白い人になりたかった。 教室で爆笑を取るあいつに憧れていた。 負けないように、僕も授業中に笑いを取りにいったが、彼にはかなわなかった。 彼は何気ない一言で教室中を爆笑させた。 あいつに勝ちたい。あいつみたいに面白い人になりたい。ずっと思っていた。 それから月日が流れ、いま自分は30代後半 […]

  • 2016-04-12

おまえはジョーくんにはかなわない

  「おまえはなかなか男前の方だけど、ジョーくんにはかなわないな」と友達に言われた。もう15年ぐらい前の話だ。   僕は別に男前ではないが、眉毛が太いこともあって、「古いタイプの男前」「戦前の男前」と言われることがある。惜しい感じで。   そういえば、20歳の頃に駅のイ […]

  • 2016-04-11

なぜフリースタイルダンジョンで人気のラッパーR-指定は童貞を前面に出すのか?

10代の頃から日本語のヒップホップが好きだった。そんな僕が最近聴いているのが、R‐指定とDJ松永による、Creepy Nutsというコンビの「たりないふたり」というアルバムだ。   気になったので、発売記念で渋谷で行われたフリーライブに行ってみた。   すると、R-指定はずっと「 […]

  • 2016-04-08

日本語ラップの開拓者YOU THE ROCK★(ユウザロック)を語る

プロローグ かつての日本のヒップホップ界を牽引していていたのは、間違えなくユウザロックだった。その存在は特別であり「兄貴」「完璧ティーチャー」そして「日本語ラップ代表」として君臨していた。   ライブではいつだって全力で客席を盛り上げてた。そんな彼が大麻取締法で逮捕されたのは、2010年2 […]

  • 2016-04-07

欲しいものが無ければ自分で作ればいいんだ~「ヒップな生活革命」佐久間裕美子

なんだか最近コーヒーブームのほかに、クラフトビールやDIY、さらには「タイニーハウス」と呼ばれる小屋を作ったりと、明らかに何か新しい潮流が出てきている。 手作りブームかなと思うけど、そんな単純な話ではなさそうだ。 これを偶然と考えるかどうかは『ヒップな生活革命』を読んでいるのかで決まると思う。 それ […]

  • 2016-04-06

選曲がすごすぎる!緒川たまきがラジオで流した曲リスト&アーティスト解説

鈴木慶一さんのTBSラジオ「SOUND AVENUE 905」の、2016年2月10日と同年の3月16日に女優の緒川たまきさんが出演した。   鈴木慶一さんと緒川たまきさんは旧知の仲のようで、ラジオの会話から想像すると、緒川さんがドライブをしながらかける音楽が「すんばらしい!どこから持って […]

  • 2016-04-05

今まで見た落語家で一番おもしろかったのは月亭方正だった!

落語が好きで20代中ごろから、志ん生、志ん朝を中心に名演と言われる多くのCDを聞いてきた。   同時に20代の頃は500円で見られる深夜寄席、早朝寄席をよく見に行った。   色々な若手を見ている中で、この人は面白いという若手落語家とSNSでコンタクトをとるうちに縁ができ、その結果 […]

  • 2016-04-04

夏目漱石が発明した物語の作り方がすごい!

夏目漱石について調べていた時期がある。   その時に漱石が物語の作り方について語った言葉があって、それに感動した。   明治の人というと、古い時代の古い考え、という感じがするが、漱石はいまでいうと、東大を出て、イギリスに留学し、帰国後に東大教授になったスーパーエリートである。当時 […]

  • 2016-03-23

天才の嫉妬を垣間見る~「手塚治虫―ロマン大宇宙」大下英治

浦沢直樹がEテレでやっている「漫勉」という番組がある。   さいとうたかお、東村アキコ、浅野いにおなど現役の漫画家が実際に漫画を描いているところをカメラで撮影して解説する、という番組だ。   その番組の中で、漫画家になったきっかけや誰に影響を受けたのかを浦沢さんと漫画家が話し合うところが必ずあり、そ […]

  • 2016-03-22

立川談志は天才落語家・桂枝雀をどう見ていたのか?

立川談志という人が大好きである。 それが決定的になったのは、9.11の話題だった。   彼の『遺言大全集』という本があり、その付属のCDで談志が好き放題しゃべっている中に「9.11なんて、アメリカざまあみろだよ」という言葉があった。   どういう文脈にしろ、当時の風潮として言って […]

  • 2016-03-17

不器用でもできるDIY それが発酵だ

DIYといえば、みなさん、どんなイメージをもつだろう。ほとんどの人は木をトントンやる、というイメージだと思うが、実際は「Do It Yourself(自分でやってみる)」という意味であり、木だけじゃなくて、なんでも指すらしい。日本でも最近ブームになっている。 でも、僕はそのブームに乗れずにいた。だっ […]

  • 2016-03-17

日本ヒップホップ界唯一の天才TWIGYを語る

「フリースタイルダンジョン」の影響で、日本のヒップホップが再び注目されている。 このタイミングで改めて紹介したラッパーがいる。 日本語ラップ界で唯一の天才と呼べる男、TWIGY(ツイギー)である。 このツイギーについて、彼を10代の頃から知るラッパーのECDは、アルバムのライナーノーツの中でこう紹介 […]

  • 2016-03-14

古今亭志ん朝を全部聞いた僕がおすすめする10の演目

落語に「王道」というものがあるのなら、まさにその道をまっすぐ歩いたのが古今亭志ん朝です。 その芸風は一声でいうと「華やか」。声の調子、強弱の付け方、間の取り方、そのすべてがまさに落語の教科書のような存在でした。 古今亭志ん生の息子でありながら正統派落語を継承する 古今亭志ん朝は、古今亭志ん生という「 […]

  • 2016-03-14

実は和食の滅びの様子が描かれている~英国一家日本を食べる

外国人が日本に来て美味しいものを食べる旅行記。 そんなありふれたテーマなのに、この本はシリーズも含めて累計15万部と売れに売れて、NHKでアニメ化もされた。 この本のヒットの要因は、よくある日本絶賛本にとどまっておらず、日本人も気付いていなかった和食の滅びの姿を描いたからかもしれない。 フードライタ […]

  • 2016-03-12

ヒップホップと落語の意外な共通点

  ずっとヒップホップが好きだったけど、急に落語が好きになった。 共通点は「マイク1本」だった。 10代前半から日本のヒップホップにはまる 18歳の頃から日本のヒップホップを聞いていた。当時は日本語ラップの黎明期を経て、アンダーグラウンドのシーンが盛り上がり、ようやく花開いた頃だ。 &nb […]